53: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/15(日) 21:23:44.57 ID:bIt6DJVy0
「それともぉ、綾乃ちゃんはわたちと離れたくないんでちゅか〜?」
「バッ、バカッ! 何言ってんのよ!」
「あはは〜。とりあえず、帰ったらちゃんと手うがしてね!」
という具合に、いつもの軽口が聞けるようになったので私も安心せざるをえなくなった。
もちろん、本音を言えば歳納京子の言う通りなのだけど。
いやいや。さすがにそろそろ帰らないとお母さんが心配するかな。
そんな訳で、私は歳納宅を後にし自宅への道を歩いていた。
思い返すと、昨日の夕方から全く外に出ていなかったように思う。
たぶん今日は快晴だったのだろう。
住宅地の隙間に差し込む夕陽は、電信柱や信号機などあらゆるものに陰を作っている。
時折吹く風を受けながら、非日常から日常に戻った、そんな気分に浸り昨日から今日の出来事を反芻していた。
私は、うまく受け答えできたかしら。
歳納京子は私に好感を持ってくれたかな。
考える事は彼女の事ばかりだ。
335Res/210.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。