過去ログ - 律「閉ざされた世界」
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54:にゃんこ[saga]
2012/01/26(木) 20:23:52.57 ID:DHbPiHVK0
「純ちゃん……!」


小さく叫んで、私は廊下に転がる純ちゃんに駆け寄る。
駆け寄りながら、多くの事を一瞬で考える。

一体、何だってんだよっ?
誰も居ないはずのこの世界に、エイリアンみたいな奴でも居たってのか?
エイリアンが純ちゃんを襲ったってのか?
この世界から人を消したのもそいつ……?
もしかすると、そいつは私達を一人ずつ狩るために世界をこんな風に……?
今もそいつは何処かで私達を監視して……?
ああ、もう、とにかく!
今は純ちゃんだ!

私は仰向けに転がる純ちゃんの頭を抱え、自分の胸元に引き寄せる。
純ちゃんの肌は暖かかった。
でも、暖かいからって、安心出来るわけでもない。
喉から心臓が出そうなほどに緊張し、自分の手が痙攣しているのを感じる。
それでも、私はそれを必死に耐えて、
昨晩とは全く違ってる姿……、
パジャマも纏わず下着だけの姿になってる純ちゃんの異常を探る。

下着だけの姿とは言っても、
寝る前はパジャマだったわけだから、当然ブラジャーも着けてない。
そんなパンツしか履いていない姿の女子高生が、
学校の廊下に転がってるだなんて、そんなのただ事であるはずがないじゃないか。


「純ちゃん……!
どうしたんだ、純ちゃん……!」


頭を揺さぶりながら、目を皿のようにして純ちゃんの全身を見渡す。
純ちゃんの裸を見るのは初めてだが、そんな事を言ってる場合でもなかった。
一見した限りじゃ外傷は無さそうだけど、
人は外傷が無くても死んじゃう事だってあるんだ。
もしも純ちゃんに何かあったとしたら、それは年上の私の責任だ。
そうだとしたら、後悔してもし切れない。
無事でいてくれ、純ちゃん……!


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