過去ログ - 律「閉ざされた世界」
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639:にゃんこ[saga]
2012/06/30(土) 17:57:19.75 ID:zmR1v/Ro0
「梓、よく聞いてくれ。
私達は五人なんだ。奇数である以上、誰かが余らなきゃいけないんだよ。
だったら、部長の私が余らなきゃな。
これが部長の辛い所ってやつだ。
おっと、現部長の私が……、とか言い出すなよ、梓。
ここは年上で元部長の私が余るのが一番なんだよ」


「でも……、でも、それじゃ、律先輩が……!」


「大丈夫だよ、梓。
これは強がりじゃない。今度こそ本当だ。
私を捜すのは一番後回しでいいってだけの話だよ。
まずおまえ達四人が集まるだろ?
その後で私を捜してくれりゃいいんだ。
私は……、そうだな……、梓、唯、ムギ、澪の順で捜すよ。
一人でも絶対に捜し出してやる。
だから、もしもの時は心配せずに、唯から捜し出してやってくれ」


「だけど……、それじゃ……、私……」


梓が視線を俯かせる。
こう言うのも失礼かもしれないけど、まさか梓が私をこんなに心配してくれるとは思わなかった。
ひょっとすると、梓は私の想像以上に私の事を好きでいてくれてるのかもしれない。
それは凄く嬉しかったけど、その梓の想いに縋っているわけにもいかなかった。
私は梓を安心させるために、梓の背中側に立って首に腕を回してやった。


「中野ー!」


「えっ……? 律……先輩……?」


「まずは……、元の世界に戻ろうぜ……?
私、元の世界に戻って、考えるよ。おまえの事、自分の気持ちを……。
思い切りうんざりするくらい考えてやる……。
それにこれはもしもの話なんだぜ?
離れ離れになる前に元の世界に戻る事も出来るかもしれないしな。
私の事を心配に思ってくれるなら、一刻も早く皆を集めてくれればいい。
それから私を捜し出してくれよ、待ってる……からさ……」


「元の……世界……」


梓がまた不安そうに呟く。
今の自分の想い、私の想いが消えてしまってるかもしれない元の世界。
元の世界に目覚めた所で何もかも忘れ去ってしまってるかもしれない。
それを考えると、不安が募ってしまうんだろう。
でも、梓をそれを口に出さずに、別の事を小さく呟いた。


「元の世界に戻ったら……、私達はどうなってるんでしょう……」


「それは……分からないな……」


応じたのは澪だ。
色んな仮定を立てた澪には珍しく、弱気な発言だった。
こればかりは澪にも全然分かってないらしい。
複雑そうな表情で澪が続ける。


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