過去ログ - 魔王「覚悟するがよい、魔王よ」 その2
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642: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 05:58:56.48 ID:uwnvmgnp0
お母さんは昔からウソつきでクズだった。

だけど、こんな町ならそれは誰も気にしないしとても自然。
そんな母に私は育てられたのだ。

以下略



643: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 05:59:53.26 ID:uwnvmgnp0
週に1度、母は私をつれて隣町の教会へ連れて行ってくれた。
私は母と唯一出かけられるその日がとても楽しみに感じられていた。

母は特に熱心な信者というわけでもない、ただ教会へ行き、神父様の話に耳を傾けている。
私はそんな母の横顔がとても好きだった。
以下略



644: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 06:01:12.25 ID:uwnvmgnp0
「お母さん、このおじさんは?」

母「アンタは外で遊んでらっしゃい」

「でももう外は真っ暗だよ? 怖いよ」
以下略



645: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 06:02:05.08 ID:uwnvmgnp0
「お母さん何をいつも吸っているの? 体に悪そうだよ」

母「すーはー……」

「ねぇってば……」
以下略



646: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 06:02:43.85 ID:uwnvmgnp0
「……あの、初めてのお給料を少し使って母にプレゼントをあげたいのですが」

神父「おお! いいじゃないか! 何を買ってあげるのかな」

「わからないんです。何を買えば母が喜んでくれるか」
以下略



647: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 06:03:30.35 ID:uwnvmgnp0
「お母さん。いつもありがとう」

母「は? いきなり何さ。気持ち悪いね」

「これね、お母さんに…プレゼント!」
以下略



648: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 06:04:42.99 ID:uwnvmgnp0
しばらくの間、教会へも行かずに私は家の中に籠りきりだった。

何をするわけでもない。ただ、お母さんの帰りを待って「おかえり」を言うだけの人形。
「出て行け」と言われたら、家の外で男と母が出てくるのをただ待っている。
外は寒かったし、怪しい人からは声をかけられる。怖かった。
以下略



649: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 06:05:42.14 ID:uwnvmgnp0
あれから5日間。知らない男と一緒に出て行ったきり家にお母さんは帰ってこない。

こんなに長く家を開けた事はなかったのに、どうしたんだろう。
お腹も減ったけれどワガママを言って困らせてはまた叩かれてしまう。
何よりもお母さんを怒らせる事だけはしたくない。
以下略



650: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 06:06:44.88 ID:uwnvmgnp0
男「おかえり。随分遅かったじゃないか」

「えっ、お母さん。この人」

母「色々してたのよ。女は時間かかる生き物なの。一々気にしないでよ」
以下略



651: ◆KzQg0Q/KK6[sagesaga]
2012/03/06(火) 06:07:40.89 ID:uwnvmgnp0
さっき買ってもらった服はビリビリに破かれて、下着も取っ払われて。
なす術もなく私は男に体を悪戯されていった。
どうしてお母さんは助けてくれないのか、どうしてお母さんはこの男と私を。


以下略



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