1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/01/20(金) 12:44:06.81 ID:qDthev5k0
短い会話を終えて、携帯をポケットにしまう。
今から来て、の私の言葉にわかった、とだけ律が答えて電話は切れた。
気の早いあいつのことだから、すぐ家を出ているはずだ。
本当は私だって急ぐべきなんだろう。
でもこれから、時間はたくさんある。
そう思いながら、昔よく行った駄菓子屋へ一人立ち寄った。
狭い店内にたくさんのお菓子。それを適当に全部二つずつカゴに入れていく。
店のおばあちゃんは皺々の手で、商品を袋に詰めながら手早く値段を計算する。
その間に店を見渡すと、懐かしい小さなピンクのボトルが目に入った。
「460円ね」
「すみません、これもください」
「はいはい、じゃあ560円」
「ありがとうございます」
「いいお姉さんになったね。また来てね」
覚えてたんだ。
笑い皺たくさんの目元につられて、こちらも思わず笑顔になった。
いいお姉さん……か。
手に持ったレジ袋が時折スカートに当たる。
一歩踏み出すたびに足音に混じってしゃりしゃりと音を立てた。
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