過去ログ - とある白虹の空間座標(モノクローム)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2012/01/22(日) 00:02:58.88 ID:fjIUU0KAO
〜6〜
御坂「まったくもうあんたって子は……いい加減私離れしなくちゃ。今日の第五位じゃないけど私だって来年には卒業しちゃうんだから」
白井「うう、二重の意味でつれないお姉様……ああ、そう言えば進路は」
御坂「えーっと、長点上機学園と霧ヶ丘女学院から誘いが来てるわね。四月入る前に決めとかなきゃ」
白井「霧ヶ丘女学院……」
まったく、いつまでもお姉様お姉様って言ってられなくなっちゃうんだからねー黒子ってば。
でもそれって私にも同じ事が言えるんだよね、あははは……新しい学校で上手くやっていけるかな?
ってどうしたのよ黒子そんな神妙な顔しちゃって。ははーん?今更それに気づいてしょんぼりしちゃった?って
御坂「まあ、今日からあと一年の間よろしくね黒子!今更改めて言う事でもないけど」
白井「………………」
御坂「……黒子?」
白井「お姉様、わたくしもう一度お風呂に入って来ますの!今ルパンダイブをした所湯冷めしてしまいまして」
御坂「馬鹿ねーだから言ったのに……ほら、ちゃんと肩まで10数えて入って来るのよ?まだ寒いんだから」
白井「はいですの!」
黒子は脱ぎ散らかしたパジャマをかき集めて空間移動でシャワールームに飛び込んで行った。
そうするとすぐに勢い良くタイルを叩く水の音が聞こえてきたわ。よっぽど寒かったのかしら?って……
御坂「もう、黒子ってば……」
私はさっきの黒子の言葉を口の中でアメ玉みたいに転がす事にした。ガリっと噛み砕かないように。
黒子がもし、異性でも同性でも誰かを好きになったとしたらそれはどんなタイプだろう?
いっつもお姉様お姉様って五月蠅いくらいだから、私に良く似たタイプって言うのはいくら何でも自惚れ過ぎよね、って。
御坂「早く独り立ちしてもらわないと困っちゃうわねー」
黒子って確かに人魚姫が似合いそうかも知れない。
私や、初春さんや、佐天さんや、婚后さんの事……
誰かの幸せを願う事の出来るとっても優しい子だから、って。
御坂「さーてと……とりあえず、新入生歓迎の挨拶文から手つけなくちゃ」
私は勝手にそう考えてた。当たり前のように思ってた。
黒子は誰より強くて優しい私の自慢の後輩だって。
このガラスペンみたいな黒子の透明で繊細な一面を、私は見過ごしていた。
シャワーの音に紛れてかき消された、黒子の嗚咽にさえ気がつけなかった――
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