過去ログ - 文才ないけど小説かく(実験)
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7:さびしんぼ 3/6 (お題:ずる休み)  ◆lIMoc3EH5Q
2012/01/24(火) 21:53:35.00 ID:8CCH9KsV0
 そう。私は捻挫をしたのである。体育のサッカーの時間に。右足首を見事に。しばらくほっておいたら腫れだして、
今ではかなり腫れている。正夢になってしまった。あの奇妙な二度寝の夢が。
 保健管理センターなるものは診てくれるだけのようで、本格的には整形外科へ。だそうだ。重度の捻挫の可能性が
あるので、大きな所に行かないと行けないようだ。今日は様子を見て後日行くことにした。
 「正夢なんていつ以来だろ……。でもこんなに鮮明な正夢は………。うん。初めてだな」
 今日は帰って寝よう。安静が第一である。自転車を友人に借りて、左足だけでこぎ家路に着いた。
 家路の途中、道端の花瓶が目に留まる。あの時蹴った花瓶だ。横目に流して見ていた。少し物憂げな印象を受けた。
なぜなのかは、分からない。

 その日からである。正夢を見るようになったのは。黒猫が通り過ぎる夢を見れば、現実でも黒猫が通り過ぎる。後
輩から愛の告白を受ければ、現実でも告白を受ける。マッキ―が立て続けに六本書けなくなれば、現実でも六本連続
で書けなくなる。兄から双子の甥が出来たと告げられる夢なら、現実でも兄は喜々として俺に電話をよこす。
 「おまえもついに若くして叔父さんだ。双子だぞ」 
 どうにも避けようがない。下らないことから、家族が増える一大事まで、実に幅広い。それに悪いことばかりでは
ないようだ。まったくもって迷惑と言うわけではない。ただ、現実に何が起こるのか分かってしまうから、面白味が
半減である。そんな呑気な感想を抱くほど慣れてきた。10日も続くと人間慣れてしまうらしい。慣れは怖い。この文
句を実感している最中だ。

 今朝の夢は、昼食がチキンカツと言うものだった。ものは試し。学食は種類が多少なりともある。チキンカツな気
分だったが、あえてカレーを頼む。案の定、ルーがなくて頼めなかった。嫌な予感はしつつも、麺のコーナーへ。ラ
ーメンも丁度三人前くらいで麺がなくなったそうだ。変な意地を張っても仕方ないので、チキンカツに落ち着いた。
 どうも避けられない。無理やりコンビニ弁当にでもしたら、正夢でないように出来るかもしれない。だがそれほど
昼休みは長くない。それに、コンビニへ行ってもチキンカツしかないような気がする。そうなっていただろう。変な
自信に似た感覚だ。直感と言う奴だ。


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