705:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/07/28(土) 23:51:57.08 ID:ugUebg94o
明日もおなしゃす!
706:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2012/07/28(土) 23:56:30.72 ID:w+ojcacBo
ごめんね(これで品評会のこと思い出しただろう。さあ書くのだ!)
707:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)
2012/07/29(日) 18:00:12.01 ID:UA0tzlJN0
まだ一作しかでてないのか…
708: ◆F00SERh74E[sage]
2012/07/29(日) 18:41:17.07 ID:wQd2OveG0
酉テス
問題なければ4レスで品評会投下します
709:世にも地味に奇妙な話 1/4 ◆F00SERh74E[sage]
2012/07/29(日) 18:43:27.46 ID:wQd2OveG0
大学をやめて田舎に帰りフリーターをしている高木から、用事でそちらに行くから一晩泊めてくれと
連絡があった。適当に待ち合わせ、昔よく一緒に飲みに行った店に入った。ここは変わらねえな、など
と月並みな台詞を吐くので、なにセンチ気取ってんだと茶化す。酒を飲みながら共通の知人のゴシップ
や昔話に花を咲かせた後、ところでこっちに来たのは何の用だ? と水を向けた。
高木は返事をする代わりに、一拍置いてグラスに手を伸ばし、ちびちびと酒を口に含んだ。居心地悪
710:世にも地味に奇妙な話 2/4 ◆F00SERh74E[sage]
2012/07/29(日) 18:44:28.56 ID:wQd2OveG0
「何でこんなことになったのかは俺にもわからん。あくまで直観だが、これに合理的説明を加えようと
しても無駄だという気がする。何でこんなことを話すかってことだが、まさにそれが俺がこっちに来た
目的なんだ」
俺は無言で続きを待つ。こういう時酒は便利だ。いったいこの元同窓生は何を言い出すんだ。予想も
つかない話の流れに、真偽はともかく好奇心を抱きつつある自分を発見した。
711:世にも地味に奇妙な話 3/4 ◆F00SERh74E[sage]
2012/07/29(日) 18:46:11.26 ID:wQd2OveG0
最初は旧五百円玉だった。レジ打ちをしていた高木は何気なく受け取ってから内心驚いたが、珍しい
こともあるもんだという程度でさほど気にしなかった。貯金箱の底にでも残っていたのだろう、くらい
に思って結論を出した。しかしその日を境に、支払いに使われる旧五百円玉の数は急増する。新旧が混
じって使われた数日の過渡期を挟んで以後、黄色の五百円玉は全く使われなくなった。レジから釣銭と
して五百円玉を出すときは、なんとはなしに新硬貨を優先していた高木だったが、ついにレジの中から
712:世にも地味に奇妙な話 4/4 ◆F00SERh74E[sage]
2012/07/29(日) 18:48:22.96 ID:wQd2OveG0
「仕方がないだろう。ずっと考えてると気が変になりそうだった。それに、俺の生活が直接どうにかな
るわけでもなかったしな」
「なら放っておけばいいじゃないか。ここでこんな話をすることはない」
俺の発言はいささか冷淡だったかもしれないが、高木の話を鵜呑みにするつもりはない。
「五百円玉が百円札に取って代わられたって言っただろ。客があまり硬貨を使わなくなって、今度は見
713: ◆xoqQYwssWY[sage]
2012/07/29(日) 18:53:18.22 ID:GGfZBRzDO
あぶなく投下被るとこだった
投下します
714:ピエロの体重1/1 (お題 500円玉) ◆xoqQYwssWY[saga]
2012/07/29(日) 18:53:44.34 ID:Z4tlR4GVo
四方をガラスで囲まれた珍妙な部屋の中に黒いタキシードに身を包んだ白髪の老人が一人、椅子に右腕以外を縛り付けられ、カタカタと小さく震える若い男が一人。
二人の表情は対照的だ。
老人は貼り付けられたような笑顔で、一方若い男は刑の執行を明日に控えた死刑囚のよう。しかしながらこの男は別に死刑になるような凶悪な人間というわけではない。
ただ人よりほんの少しギャンブル欲が強く、八百万の借金をこの老人からしている、というだけの、普通の人間だ。
老人は腕時計をちらりと見やると、もったいぶるように一歩前に踏み出し、恭しくガラスに向けて頭を下げる。
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