過去ログ - 妹「悪魔を召喚して、お兄さまと恋人になるわ!」
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145:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/03/07(水) 19:59:17.67 ID:myLt3n4DO
バフォメットの叫びが無機質なコンクリート壁に吸い込まれ、消えていく。
バフォメットは泣き叫び、アスモデウスは目を閉じ、妹がハサミを下ろし、チョキンと切られるその間際。

──廊下に光が瞬いた。

妹「っ!?」

廊下に現れた光は太陽のような輝きを持った光ではなく、鈍いヌメリを帯びた生々しい光。
その光源は鋭利な日本刀。
日本刀は行き止まりのコンクリート壁から刄を立てて突き出ており、妹が顔をそちらに向ける間に数閃、音も無く白刃を瞬かせた。
すると、バターでも切ったように抵抗無く、コンクリート壁はブロック状に切り分けられ、廃ビルの外へとまとめて崩れ落ちていった。

妹「だれっ!?」

ぽっかりと口を開けた廃ビルの壁の向こうへ、妹が声を飛ばす。

?「貴様に名乗る名前は無い!」

そんなダンディーボイスを返しながら現われたのは、黒いスーツに黒いマントを羽織った中年男性。
中年男性は片手に日本刀を構え、顔にシワを刻みながら廊下にいる三人に視線を向ける。

中年「その娘が魔法少女か」

バフォ「……?」

妹にマウントをとられたままのバフォメットが、おびえた目を中年へ向ける。
中年はシワを浮かべた顔をわずかに緩め、バフォメットに笑みを作った。

中年「君を円環の理から解き放ちに来た」

バフォ「? ……助けて、くれるの?」

中年「もちろんだとも」

中年の言っている事は理解できない。
だが、敵ではない事を雰囲気で悟ったバフォメットは、ワラにもすがる思いで中年に頼み込んだ。

バフォ「なら、お願い! 助けて!!」

中年「任された!」

中年はバフォメットにうなずくと、日本刀を翻(ひるがえ)し、妹へと襲い掛かった。


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