過去ログ - ローラ「某の新たな家庭教師なるぞ」上条「」
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837:ゴミ箱[sage saga]
2013/01/14(月) 22:53:29.23 ID:gB42oeJi0


小萌「上条ちゃん。 今貴方の横にいるその彼女は、誰ですか?」

上条「え? ローラですけど……」

小萌「そういうことではなくて! 一体どういう方なのかを聞いているのです」

上条「どういうってそれは……」


「どういう方」か。 つまり、「どのような人物か」ではなく、「何者か」というニュアンスだ。
それは、いったいどういう質問なのか。

小萌の眼は、いつの間にか鋭くなり、ローラに向けられていた。
それを見れば、その質問の意味と意図≠ヘ理解できた。


ローラ「………」

上条「えっと、ローラは……」

小萌「お馬鹿な上条ちゃんでもこれだけは分かっている筈ですが、一つ説明しておきますよ?」

小萌「ここ学園都市は学生の街です。 勿論、日本人のみで構成された」

小萌「例外として先生や留学生として生徒の中に外国人がいるかもしれませんが、
   そんな事は、恐らくないでしょう」

小萌「何故だかわかりますか?」

上条「それは……」


言葉に詰まる上条。 答えは分かっている。
それは、ここが「能力者」を育てる学園だから。

普通とは違う。
だからこそ、普通じゃない人が集い、普通は消えていく。


小萌「日本人ですら、[外部者]と[内部者]で隔てられるのです」

小萌「では、何故そんなこの町に[外国人]がいるのでしょう?」

上条「ッ……!」

ローラ「………」


上条は、答える事ができない。
仮に答える事ができたとして、それがどうしてできようか?

上条がそれをすると同時に、ローラをこの学園の、
「異常が普通である中」での異常≠ナあると認める事になる。

そんな事、できる分けが無い。


上条「ローラはその……」

小萌「………」


小萌と上条の間に短い沈黙が訪れる。
短い筈のその沈黙。
だが、その沈黙の間の時計の針の動きは、どんなときよりも進むのが遅かった。




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