24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/07(火) 23:43:43.71 ID:ZEnZWqzQ0
すぐに帰れ。詰まりはそう告げられた。いつ?と問うまでもなく渡された航空券は、
明日の17時と印刷されていた。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/07(火) 23:44:43.80 ID:ZEnZWqzQ0
「デュノア。手続きは、フランスに帰ってから書類をこちらに送ってもらうことになる。
別れをいう暇もないが、できる限りの配慮はするつもりだ。」
暫くの静寂が教官室を支配する。ややあってシャルは口を開いた。
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/07(火) 23:46:02.14 ID:ZEnZWqzQ0
「判りました。取り敢えず、いつもの5人には、私から伝えます。クラスのみんなには、
先生の方から宜しく伝えてください。」
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/07(火) 23:48:20.38 ID:ZEnZWqzQ0
茫然自失のまま教官室を出ると、気付く頃には自分の部屋に帰っていた。道中どうしたか
覚えていない。自分の過ちを叱責する人間が泡となって消え、道連れとばかりに一夏と
身内を奪い去っていった。これから自分はどう生きていけばいいのか。一夏が示してくれた道も
音を立てて崩れ去り、胸の書類も只の紙きれとなり果てた。残された道はフランスに帰ること。
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/07(火) 23:50:35.78 ID:ZEnZWqzQ0
徐々に頭が冷えていったシャルは、おもむろに立ち上がると
当面の荷物をまとめる為、スーツケースをクロゼットから
引っぱり出した。もう、抵抗すらできない状況に、シャルは
あきらめるという選択肢を選ばざるを得なかった。
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/07(火) 23:52:44.29 ID:ZEnZWqzQ0
「一夏…。」
力無くつぶやくシャル。それを見て、今まで黙っていたラウラは
シャルの様子に耐えきれず話しかけてきた。シャルは、そうだね、
と意を固めると掻い摘んで教官室の出来事を話しはじめた。なんだかんだで
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/07(火) 23:59:19.32 ID:ZEnZWqzQ0
>29ぐらいの改行が一番しっくりくる感じになったような気がしますので、
これ基準にしたいと思います。段落1レス。如何でしょう。
ちなみに、アニメーションオンリーでも、シャルの下りを知っていれば一応判るように
書いたつもりです。余計なキャラ出しませんし。
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/02/08(水) 03:03:34.47 ID:vZKw1ZHbo
乙です
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/08(水) 23:17:24.99 ID:JTyjweJc0
「〜〜〜!…。」
声にならないうわずりを発しながら抱きついてくるラウラ。
ほらやっぱり可愛いじゃないか。この可愛さを最初に発見したのは
僕だぞ。とラウラの頭を撫でつつシャルは一瞬の幸せを噛み締めた。
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/08(水) 23:19:34.89 ID:JTyjweJc0
無情にも時は流れてゆく。専用機持ちの5人には自分から事を伝えると
言った手前、すでに事を伝えたラウラ以外を探さなければならなくなった
シャルは、各々の予定を確認するため、再び教官室に赴いた。道中、
染み抜きのために水に沈めていたブラジャーやら、生乾きの洗濯物類を
乾燥機に放り込む事も忘れない。時間はいくらあっても足らないのは
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/02/08(水) 23:20:56.03 ID:JTyjweJc0
ちょっと早めの時間帯に食堂に集まった女子4人とシャルは、
一つのテーブルに腰を下ろすと、座っているメンバーの顔を流し
見た。考えてみれば、このメンバーが集まるのも久しぶりなのでは
ないか。最近、個別の課程が増え、なかなか時間が合わなくなっていたし、
休みもずれてしまったために、出かけることも少なくなっていた。
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