109:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/09(木) 19:41:41.80 ID:vAi26PND0
あの、赤い血のような薔薇の造花から発せられるドブ川の臭いはしない。
結局朝は、いつまでもがなり立てている妹に久しぶりに大声を出してしまった。
そのせいで、今日一日ずっと口をきいていない。
(後で謝らなくちゃいけないな……)
彼女は……私が『こんなん』だから世話を焼いてくれているんだ。妹だから……世界でたった一人しかいない家族だから。
だから……。
しかし、吐き捨てるようにその妹が呟いた言葉が脳裏を掠める。
一瞬だけ、掠めた。
――どうかしてるわ――
ええ、そう。
私はきっとどうかしている。
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