156:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/09(木) 20:16:09.44 ID:vAi26PND0
端的な声を上げて、腹を押さえて横向きに地面に固まる。一瞬羽が心配されたが、ゆったりとした生地が厚いローブだったため、折れる心配も外に飛び出る心配もなかったのがせめてもの救いだった。元々姫巫女候補の着る服は、羽を保護するように合成の樹脂針金が織り込まれている。だから背中辺りに衝撃を加えても、その殆どは拡散される。
「あったあった。あら……カラン、あなた変な臭いがするわよ?」
涎と、僅かに胃液のようなものを口の端から吐き出しているカランを見下ろし、娘は折角拾い上げた下着をポイ、とまた少女の方に投げ捨てた。そして彼女の白い髪を鷲掴みにし、自分の方に引き寄せる。
「私達が戻ってくるまで、ちゃんと全員の服、洗っておきなさい」
「……ぅぇ……あ……」
「あんたの臭いがくっついて着られたものじゃないわ。分かった?」
あくまでもやんわりと言って、その娘はいつの間にか顔をぐしゃぐしゃにして泣きじゃくっているカランの頬を一度張り飛ばした。そして床に叩きつけるようにして投げ飛ばす。
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