194:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/10(金) 20:18:52.66 ID:oNd+Ad/T0
ルケンと呼ばれた少年は、そんな彼女の様子を気にかけるでもなく、悠々と姫巫女達が並ぶ廊下を歩いてカランに近づいてきた。
――臭い。
臭いの。
本当に、臭いのよ。
頭が変になりそうだった。
まだ、懲罰房に連れて行かれて痛めつけられた方がましだった。
カチカチ、と意図しないで歯が鳴る。
俯いたカランの前にしゃがみこみ、ふわりと綺麗な装束をなびかせた後……ルケンは飄々としたテイで、彼女の顎をつまんで自分の方を向かせた。
息を止めている、自分より年上の少女を暫く見つめてから、顎を離す。
「ふん」
バカにするように呟いて、ルケンは立ち上がった後カランに背を向けた。
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