21:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 16:23:25.11 ID:A45p+aH70
木や芝生……花壇などがいたるところに設けられており、天井のスクリーンには暖かい光を投げ落とす人工太陽が投影されている。
この時代、植物はかなりの貴重物だ。それどころか、一つ育て方を間違えばあっさりとお釈迦になってしまう贅沢な嗜好品。
しかしそれが……このサバルカンダの最上階には、掃いて捨てるほど存在している。
愛寡はその光景を憂鬱に見つめながら、自室のドアがノックされたのを聞き、振り返った。
小ぢんまりとした部屋だった。
機械類は一切置いておらず、ただベッドと、そしてデスクがカーペットの上に据えられている。
「あいてる」
途切れがちな声を発すると、ボタンを押す電子音の後に、目の前の扉がスライドして開いた。
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