過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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252:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/11(土) 19:27:04.79 ID:87ru5DuQ0


 目が覚めたとき、そこに彼はいた。
体には血で点々とコーティングされたマントを羽織り、肩を落としてその場に座っていた。細く、断続的に息をしている。
言葉を失った。
正真正銘に、カランは言葉を失い、絶句して飛び起き、そのまま硬直した。
口元に手を当て、目を見開いて口をわななかせる。
床には、大量の小さな薬入れが散乱していた。それら全てが少しも残らず中身がなくなっている。
ゼマルディは、左手で『今まであるべきものがあった場所』にぐるぐるといびつに包帯を捲いているところだった。
彼は、どこか光が曇った左目でカランが起きているのを見ると、照れたように掠れた声で笑って見せた。

「はは……は……情けねぇ……とこ見られたなぁ」

彼は、右腕が肘からなくなっていた。


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