279:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/12(日) 20:11:43.21 ID:z5UY+Nzb0
「急すぎるよ。だって、私何も……」
「ダメだと言ったらダメだ。よし……」
そう言って、彼は壁の一点を見つめると大きく息を吸った。しかし、負った怪我のせいで意識が集中できないのか何度も頭を振る。
「……くっそ……視線が定まらねぇ……」
「五分だけ待って。お願いだから」
しかしゼマルディはそれを無視してまた意識を集中させようとし始めた。
カランの脳裏に浮かんだのは、妹の顔だった。
もしかしたら、自分がいなくなればルケンの虐めの矛先は妹に向くかもしれない。本能的にそう感じたのだ。
出来るならあの子も一緒に連れて行ってあげたい。
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