過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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280:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/12(日) 20:12:12.95 ID:z5UY+Nzb0
そう、一緒に。

ここから逃げ出したい。

それを彼に伝えようと口を開く。
しかし、ゼマルディが彼女の方を見ずに壁に向かって手を突き出した瞬間だった。
鐘が鳴った。
ゴゥン、ゴゥン、ゴゥン、と重低音の歪んだ音……あの、歪な汚らわしい鉄の音が周囲に響き渡る。
思わず体が硬直した。
足が震え出した。
傍らのゼマルディの腰を掴んで、彼の脇に隠れようとする。

「何だ……? ルケンか……」

苦々しげに呟いて、しかし彼はまた意識を集中させ、壁の中に手を突っ込んだ。残ったゼマルディの左腕が、肩口まで何もない壁に、まるでそれが沼でもあるかのようにめりこんでいく。


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