過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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290:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/12(日) 20:17:22.03 ID:z5UY+Nzb0
「見るな!」

その声を掻き消さんばかりに怒鳴り声を出したのは、歯を食いしばって立ち上がったゼマルディだった。彼はよろめきながら彼女の脇に転がり込むと、カランを床に押し倒した。そして潰さんばかりにその目を手で押さえる。

「見るな、目を閉じろ! 閉じろ!」

カランが、しかしまだねじれた絶叫を上げ続けながらゼマルディの体にしがみつく。

その光景を見て、ルケンは興を削がれたと言わんばかりに忌々しげに顔を歪めた。そして大股にうずくまっている二人に近づき、まずゼマルディの髪を掴んで、ゴミのように脇に放り投げる。それだけの動作だったが、ルケンよりもはるかに大きな青年の体は、発泡スチロールのように軽く十メートルは宙を舞い、少し離れた床に叩き付けられた。
それを見もせずに、少年は耳を押さえて床を凝視したまま震えているカランの頭を鷲掴みにした。そして人形のように歪な笑みを発しながら、自分が先ほど放り投げたモノの方に彼女の頭を向ける。


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