過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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361:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/15(水) 20:02:53.07 ID:EmuY6hvN0
列車が突っ込んできたように、一部が凄まじい惨状になっている。スプリンクラーの水だけでは沈火が出来ない。また爆音を立てて一つのトレーラーが爆散した。その破片がゴヅ、ゴヅ、と音を立てながら、瓦礫の上に仁王立ちになっている少年の脇まで飛んでくる。
燃料タンクの一つ……と思われるものがまた爆発し、非常口に向かって逃げようとしていた男が数人、宙を舞った。
人間がこんなに簡単に飛ぶものか……と思うほど、あっさりとした飛翔だった。歪に手足を歪めながら、そのうちの一人が少年の方に隕石のように。高所五、六メートルの地点から放物線を描いて落下する。
少年は面白そうに笑うと、ゆっくりと足を踏み出し、濁った雨の中その男の落下地点まで移動した。そして彼の体が自分に激突する寸前で。
固めていた拳を、それに向かって突き出した。
パン、という拳銃でも撃ったかのような音がした。
身長百五十にも満たない少年。
彼の細い腕は、他ならぬその男。同じ人間であるはずの彼の胸を。
まるで砂糖菓子のように貫通していた。


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