過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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412:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/16(木) 20:19:24.07 ID:Z6fjuYRs0
立ち上がったゼマルディのウロコからは、水蒸気以外のものも噴出していた。霧のように赤い血も、それに混じっている。
それに、ウロコが焼けていた。真っ赤に発熱しているものもある。段々と水蒸気と空気熱で冷やされ、元の深緑色に戻っていくのが見える。
ルケンは、戦闘体制になった瞬間に能力を全開にしていた。敵に向け、戦う気概を少なくとも整えてはいた。

彼は、反発することが出来た。

斥力、とどこかで習ったことがあった。ものを引きつける引力とは真逆の力。跳ねつけ、圧倒的に反発する能力。それがルケンの力の正体だった。
彼は煙のように体から出ている、自分の臭いをつけたものを反発することが出来る。それが銃弾でも、人間でも何でも。
心でも、モノでもお構いなしに反発できる。
何も自分を傷つけることなど出来ないはずだった。
誰も、自分に触れることさえ出来るわけがなかった。そういう力なのだ。稀代の、龍族最強の、最大の、誰にも触れることすらかなわない崇高な力だったはずだった。


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