509:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:01:25.68 ID:PLPcklEN0
こんにちは。
ご要望ありがとうございます。
句読点(、。)を減らすのは少し難しいですが、改行は今よりも多く入れるようにしてみます。
510:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:02:15.15 ID:PLPcklEN0
15 剣の魔法、盾の魔法
「ほ……本当に、この先にドームがあるんですの?」
怪訝そうに燐が聞いてくる。
511:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:03:05.47 ID:PLPcklEN0
その隣で里が、キュルキュルと脳内ディスクを回転させながら続けた。
「前のドームに戻るという選択肢はありませんか? わざわざ魔法使いが待ち受けているところに、飛び込む必要はないように思えます」
(チッ……)
512:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:06:05.74 ID:PLPcklEN0
しかし燐は、深くため息をついて、壁にもたれかかってヘッドフォンを弄っていた虹に詰め寄った。
「何とか仰ったらどうなんです? 復讐なんて、悲しいだけですわよ」
虹は虚ろな瞳で、うざったそうに燐を見て、そして、ガゼルの後部から延びているコードを首に刺した。
513:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:07:01.86 ID:PLPcklEN0
「お嬢様……」
里に抱きかかえられ、燐はガゼルに背を向けた。
「……魔法使いを殺すって……またこの前みたいに、戦うってことなんですの?」
514:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:07:45.95 ID:PLPcklEN0
「元々、俺の行動プログラムは、魔法使いを殺すために構築されてる。戦闘用プログラムなんだ。どうしてと聞かれても、それは俺がそのために作られた兵器だからとしか言えない」
「あなたは兵器ではありません。まだ、今なら戻ってこれます」
里に真っ直ぐに見つめられ、断言される。
515:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:08:29.14 ID:PLPcklEN0
虹は、相変わらず無表情のまま、ガゼルにまたがった。
「ちょっと……虹さん!」
『行くよ』
516:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:09:06.45 ID:PLPcklEN0
シャコン、という音がして、ガゼルのガラスがしまり、虹を覆い隠す。そして、トレーラーのハッチ後部がゆっくりと開き始めた。
吹き込んできた雪から燐を守るように立った里の後ろで、燐は雪の中に滑るように走りこんでいった虹に向かって何かを叫んだ。
しかし、虹達が外に出た途端、トレーラーのハッチが支えを失い勝手に閉まり、その声が遮断される。
517:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:09:39.73 ID:PLPcklEN0
しばらく虹はガゼルを走らせると、不意に止まった。
そして、巨大なクレバスの前でエンジンをふかす。
ガゼルの前部ライトがつき、暗闇を映し出した。
518:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/19(日) 16:10:49.25 ID:PLPcklEN0
『地底に向けて伸びるバベルの塔ね』
『ドームなのか……? どうして、クレバスの中に……』
『見つかりにくいところに建築したのね。道理で、衛星情報にも載っていない筈だわ』
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