過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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597:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:09:26.21 ID:WO2eriwB0
「絵空事だよ、馬鹿め」

絵空事を信じる全ての人間よ、呪われてしまえ。
絵空事に甘んじる全ての人間よ、死んでしまえ。

以下略



598:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:10:04.83 ID:WO2eriwB0
手を伸ばした。
その手は暗黒を掴んで、そして手繰り寄せた。

暗黒には、異常なほど質感も重さもなく、ただひたすらに、それは黒かった。

以下略



599:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:10:37.57 ID:WO2eriwB0
だから馬鹿め。

絵空事なんだよ、馬鹿め。

カッカと哂った。
以下略



600:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:11:40.16 ID:WO2eriwB0


目を開いた。
残った片目を開き、男はぼんやりと上を見た。

以下略



601:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:12:20.59 ID:WO2eriwB0
「……何だ……」

呟いて、唯一残っている右足を見る。

僅かに血液がこびりついた後がある。
以下略



602:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:30:36.38 ID:WO2eriwB0
「会話が可能なのか? 俺の言葉が分かるか? 分かったら、返事をしてくれ」

男は、自分の顔面の半分を覆い隠しているピエロマスクの位置を直すと、無表情に少女達を見た。

そして、ボソリと呟くように口を開く。
以下略



603:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:32:10.19 ID:WO2eriwB0
ポンポンとガゼルと呼んだバイクを叩き、虹と言った女の子は、
相変わらずの無表情のまま、機械の声を借りて男に聞いた。

「名前を教えてくださる?」

以下略



604:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:33:03.11 ID:WO2eriwB0
彼は緩慢と口を動かし、体を動かそうとし、
しかし自分に両手と左足が存在しない事実に気がつく。

「何だ……これ……」

以下略



605:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:33:40.56 ID:WO2eriwB0
あの子は。
あの、太陽のように笑う子は。

どこだ……?

以下略



606:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:34:22.70 ID:WO2eriwB0
彼の必死の形相を受け、バイクが一瞬沈黙して、言った。

「……すまないけど何も知らない。俺達が知っているのは、
 アンタが魔法使いの攻撃から俺達を助けてくれたって事実だけだ」
 
以下略



607:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:35:09.95 ID:WO2eriwB0
「名前は? ルアの黒い一族」

「名前? 今はそんなこと、重要じゃないだろ!」

「いいえ重要よ。こっちが名乗ったのに、そっちが名乗らないのは気分が悪い。
以下略



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