63:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 16:57:37.28 ID:A45p+aH70
飛びのいて待機室の隅に移動し、爪は首筋の痛みに顔をしかめながら右手を、入り口から入ってきた黒い影に伸ばした。
首筋の黒い球が強く、濡れた光を発し始め。
「何ダ貴様。ナゼソンナに殺気ヲダシテル」
奇妙にズレた、機械音声のような声が『背後』から聞こえた。
アンドロイドのような声だった。
男の……渋い自分と同じくらいの声だ。
しかし、爪は相手の姿を確認することもせず、背後の壁――礼拝堂と逆の方向に、振り向きざまに右手の平を叩き込んだ。
「…………クッ?」
軽く、息を詰めるような声がした。
爪の背後。壁に映った彼の影を掌が捉えている。
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。