667:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:19:23.52 ID:mkVHEDB80
ナンダ
――きて……幸せに…………って……
ナンダコノコエハ
668:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:19:57.04 ID:mkVHEDB80
「あんたの体から出てきたものだ。さっき、それを全身から生やして、
トカゲ人間のような体になっていたんだ。本当に覚えていないのか?」
ガゼルがそう言う。
669:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:20:32.26 ID:mkVHEDB80
「落ち着いてくれ。まずは現状の把握からはじめよう。
どうも、あんたの頭の中にタイムラグが発生して、混乱してるみたいだ。
まずは、ここがどこだか分かるか?」
落ち着いた声でガゼルに問いかけられ、マルディは首を振った。
670:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:21:04.71 ID:mkVHEDB80
「避難? 何から?」
「敵からだ」
それだけを答えて、マルディは手の中の鱗を粉々に握りつぶした。
671:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:21:32.73 ID:mkVHEDB80
「下に向けて伸びている。六層まであるらしい。
ここは、現在居住空間としては利用されていない場所のようだな」
虹がガゼルの言葉に頷いて、脳内会話を送ってくる。
672:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:22:07.40 ID:mkVHEDB80
声がした場所から、バチッ、と音がして短銃を持った男が姿を現す。
宇宙服を迷彩服にしたかのような、奇妙なものを着ていた。
『光学迷彩か……最近のは高性能だな。
673:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:22:43.35 ID:mkVHEDB80
そこで、マルディがぬぅと前に進み出た。
そして硬直した男の前に立ち、
コートのポケットに両手をつっこみながら、口を開く。
674:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:23:16.42 ID:mkVHEDB80
男たちが遠巻きに下がり、銃を降ろした。
マルディはポケットから手を出し、
何も持っていないことを示してヒラヒラと振ると、続けた。
675:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:23:50.64 ID:mkVHEDB80
「核はあるのか? お前も、その子も上層の魔法使いもどきか?」
「魔法使いもどき?」
マルディはクックと笑うと、トン、と地面を蹴って飛び上がった。
676:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/21(火) 17:24:21.10 ID:mkVHEDB80
昏倒した男を見て他の男たちが銃を構えようとする前に、
マルディはくるくると空中を出たり入ったり繰り返し、
ものの数秒で、彼らが持っていた短銃を全て奪い取ってしまった。
虹の前に出現し、バラバラとそれらを地面にまく。
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