731:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:47:14.37 ID:o2andqOr0
ない。
とは言えなかった。
勝ち目のない戦いに赴こうとしていることを、
この大人たちが知ったら、
732:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:47:54.72 ID:o2andqOr0
更紗の時はレ・ダードという最終兵器の後ろ盾があったゆえ、
強攻策に出ることが出来た。
しかし今、虹の声紋をとることが出来ないことから、
レ・ダードは起動できない。
733:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:48:41.25 ID:o2andqOr0
黙り込んだガゼルを見て、銀は静かに続けた。
「……プランはないんだろう? 隠すことはない。
相手の力が何なのか、その様子を見ると分からないようだしな」
734:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:49:09.79 ID:o2andqOr0
「……で、だ。何の話だ?」
悠長にそう言ったマルディに、ガゼルは言葉を発しようとして止めた。
銀が進み出て、マルディの前に立ったからだった。
735:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:49:43.37 ID:o2andqOr0
マルディは軽く顔をしかめて問い返した。
「何がおかしいんだ?」
「女がいる奴に、俺達の作戦は伝えられない。
736:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:50:19.15 ID:o2andqOr0
「ここにいる全員、もう家族はいない。
誰も彼も、家族を連れ去られたり、
目の前で殺されたりした奴らばかりだ」
彼はマルディのことを見下ろして、鼻を鳴らした。
737:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:50:52.77 ID:o2andqOr0
「黙ってろよ」
ガゼルにそう言ってから、マルディは続けた。
「確かにそうだが、俺には俺の目的というものがある。
738:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:51:27.23 ID:o2andqOr0
「何言ってんだお前」
クックという笑い声がした。
銀は呆れた顔でマルディを見下ろしてから続けた。
739:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:52:06.56 ID:o2andqOr0
「カランは死んでねぇ。言葉に気をつけろ」
「三年前に何があったか、分かるか?」
銀にそう言われ、マルディは無言を返した。
740:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:52:38.11 ID:o2andqOr0
マルディはそこでベッドを蹴立てて立ち上がると、
銀の胸倉を掴み上げた。
「もう一回言ってみろ……!」
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