735:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:49:43.37 ID:o2andqOr0
マルディは軽く顔をしかめて問い返した。
「何がおかしいんだ?」
「女がいる奴に、俺達の作戦は伝えられない。
736:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:50:19.15 ID:o2andqOr0
「ここにいる全員、もう家族はいない。
誰も彼も、家族を連れ去られたり、
目の前で殺されたりした奴らばかりだ」
彼はマルディのことを見下ろして、鼻を鳴らした。
737:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:50:52.77 ID:o2andqOr0
「黙ってろよ」
ガゼルにそう言ってから、マルディは続けた。
「確かにそうだが、俺には俺の目的というものがある。
738:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:51:27.23 ID:o2andqOr0
「何言ってんだお前」
クックという笑い声がした。
銀は呆れた顔でマルディを見下ろしてから続けた。
739:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:52:06.56 ID:o2andqOr0
「カランは死んでねぇ。言葉に気をつけろ」
「三年前に何があったか、分かるか?」
銀にそう言われ、マルディは無言を返した。
740:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:52:38.11 ID:o2andqOr0
マルディはそこでベッドを蹴立てて立ち上がると、
銀の胸倉を掴み上げた。
「もう一回言ってみろ……!」
741:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:55:37.11 ID:o2andqOr0
マルディは銀の服を離し、頭を抑えてよろめいた。
その耳に、聞き覚えのある声が反響する。
742:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:56:10.65 ID:o2andqOr0
「マルディ!」
ガゼルが大声を上げる。
カタカタとテーブルの上のコップが揺れていた。
743:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:56:48.45 ID:o2andqOr0
「分かった。まずは落ち着くんだ。
落ち着いて話し合いをしよう。オドスを引っ込めろ!」
男たちが短銃を構えてマルディ達に向けていた。
744:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 15:57:19.58 ID:o2andqOr0
意識していないのだとしたら、凄まじい魔力の総量だ。
マルディは何度か深呼吸してから、軽く手を上げた。
そして息をつく。
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。