751:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:01:38.92 ID:o2andqOr0
ガゼルを屋上から突き落とそうとして……。
そこで、マルディは停止した。
虹が、いきなり体を乗り出して、
彼の唇に自分の唇を重ねたからだった。
752:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:02:08.03 ID:o2andqOr0
虹がそう言って、力の入らない手でガゼルのハンドルを握る。
マルディは屋上に膝をつき、体を小さく痙攣させていた。
その腕や、体中いたるところから緑色の鱗がせり出してくる。
753:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:02:47.09 ID:o2andqOr0
数十秒も経っただろうか。
それは、さっきまで人間のように喋っていた
「マルディ」ではなかった。
754:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:03:28.88 ID:o2andqOr0
『一度あなたも見たでしょう
……私の中には、白い一族と同じタイプの血液が流れてる
……だから、私の体を取り込んでも……あいつは変身できる……』
小さく笑い、虹は正面から近づいてくるエアバイクの群れを、
755:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:03:57.76 ID:o2andqOr0
虹はそう言って、頭を抑えた。
『……この臭い……くさい……』
『オドスのことか?』
756:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:04:39.67 ID:o2andqOr0
*
間違いない。
アレは、三年前に
757:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:05:15.26 ID:o2andqOr0
次いで、その射線上にいた部下の魔法使い達のバイクが吹き飛ばされ、
衝撃波に煽られ、次々に空中で爆発した。
凄まじい土煙と、爆音を上げて、彗星が後方の地面に突き刺さる。
758:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:05:54.58 ID:o2andqOr0
彗星が通過した場所が、綺麗に円形に消滅していた。
生き残った魔法使い達もバイクから投げ出され、
地面に転がっている。
759:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:06:25.87 ID:o2andqOr0
*
――ナンダ?
何が起こった。
760:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/24(金) 16:06:59.08 ID:o2andqOr0
体中から鱗が生え、まるでトカゲのようだ。
そこで初めて、マルディは自分が「変身」していることを自覚した。
――何故?
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。