779:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 21:58:17.92 ID:bDf9OSPn0
嫌だ、死にたくない。
殺される。
殺され。
780:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 21:58:49.70 ID:bDf9OSPn0
「アアアアアアアアアアアア!」
意味不明な叫び声を上げながら、
分娩台の上で、人間とは思えない動きで暴れまわる。
781:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 21:59:21.61 ID:bDf9OSPn0
頭が。
おかしく。
痛みしかなかった。
激痛しかなかった。
782:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 21:59:54.60 ID:bDf9OSPn0
*
「アア……ガ…………」
獣のような唸り声を上げて、目を覚ます。
783:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:00:28.01 ID:bDf9OSPn0
トカゲのようなもの……。
トカゲ人間、と形容すればいいのだろうか。
体中に黒い鱗を生やした、
奇妙な人間達が自分を取り囲んでいた。
784:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:01:23.47 ID:bDf9OSPn0
空腹。
飢餓。
明らかに少女は、餌だった。
785:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:02:19.34 ID:bDf9OSPn0
飛び掛ってきたトカゲ人間を吹き飛ばすように、
地面から一本の火柱が吹き上がる。
人間大のその火柱は、高速で回転しながらトカゲ人間に突き刺さり、
吹き上がった。
786:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:02:54.15 ID:bDf9OSPn0
――何、これ。
飛び散る肉。血。
辺りに血の雨が降る。
787:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:03:26.34 ID:bDf9OSPn0
トカゲ人間は、次々に沸いてきた。
少女は殆ど考えずに、
反射的といってもいい動作で火柱を吹き上がらせていく。
788:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:03:58.61 ID:bDf9OSPn0
その、今わの際だった。
「お……姉…………チャン…………」
声が、聞こえた気がした。
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