80:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/08(水) 17:07:10.00 ID:A45p+aH70
「一体全体何がどうなってこうなったの? さっぱり分かんない。私分かんない」
やけにくっきりとした、しかし囁き声のように小さな滑らかな女性の声が周囲に響いた。
「……」
黙って肩をすくめた大男を見上げ、彼の胸ポケットから頭を出して鼻をヒクヒクさせた後、モルモットが長い前歯を覗かせながら、口をもぐもぐと動かした。
「いきなり先に行っちゃうんだもんなぁ……こういうアホが出てくるから、先行は僕らにさせてくれっていっつも言ってるじゃん? そうじゃん?」
今度は、やはり同様に滑らかな甲高い男の子の声だった。
「殺したの? ねぇ、殺したの?」
白い猫が三つ股の口を動かし、そして手の肉球を舐めながら顔を洗い始める。
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