969:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/07(月) 17:52:12.00 ID:hlIYQLnr0
二人を抱えて、硲はまた空中を掻き消えると、
できるだけ離れた場所に出現しようと念じてから着地した。
しかし硲がそう思っていただけだったようで、
大して先ほどと離れていない場所に出現していた。
「距離感覚が歪んでる……」
苛立たしげに呟いて、硲はまた地面に沈み込み始めた足を
また引き抜いて飛び退った。
「姉さん! 早くしてくれ!」
大声を上げる。
涙はそれを一瞥してから、安心したように視線を正面に向けた。
浮いている彼女と泉の体がゆっくりと降りてくる。
途端、周囲の三百六十度四方が全て歪んだ。
そして五人を取り囲むように球形に変化する。
落下しながら、硲は青くなった。
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