過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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[sage saga]
2012/02/18(土) 04:28:52.96 ID:pWDs8SQR0
そのまま彼女は、銃口をこちらに向ける敵へ飛んだ。
「――――――ひぃっ!」
「――――虚刀流『牡丹』」
「ぐぼぉっ!」
さっそく一人斬った。短い悲鳴を遺言とした兵だった。声が甲高かったから、女たろう。
七実の腰の回転を乗せた後方回し蹴りを彼女の胴に入れる。口と鼻から血を吹き出して倒れた。そのまま横にいた敵に、全身を使った逆方向への胴回し回転蹴りを叩き込む。
「―――虚刀流『百合』」
「げほっ!!」
「ひぃ!」
今度は臆病風を吹かせて逃げようとした兵だった。背中からバッサリと袈裟斬りをした。
と、何かが目の隅で動いた。手榴弾だった。
それは一人の兵が手榴弾のピンを引いて投げたものだった。が、すっぽ抜けて見当違いな所に飛んでしまい、不発に終わった。
「ああっ!」
「うわっバk……ぎゃあッ!!」
手榴弾は爆発し、それで何人かが破片と衝撃はの餌食となった。その手榴弾の攻撃範囲は広くなく、七実は人の影にいたので無事だった。
勿論その兵は七実によって、影になった兵諸共斬り殺される。
もし手榴弾がすっぽ抜けなかったら仕留められた筈だろう。いや、こんなところで手榴弾のピンを抜く馬鹿はいない。味方諸共餌食になるからだ。それだけ彼はパニックを起こしていたのだろう。
「へぇ、その丸いのは引き金を引くと爆発するのですか」
七実は、近くにいた兵をまた斬った後、腰に携帯されていた手榴弾を取り出し、ピンを抜いて少し離れた場所にいた兵の顔に投げた。ポイッと放る程度の動きだったが、手榴弾は不気味なことにプロ野球の投手の剛速球のような速度で兵の鼻っ面をグシャリと音を立てて潰した。
その直後、ドカンッと爆発した。悲鳴が三つ聞こえたから、彼の隣には3人仲間がいたのだろう。
「ぅあああああああああああああああああああああ!!」
怯えた声が布束の耳に突き刺さった。
「く、来るなぁあああああああああ」
「じゃあその……なんていうのかしら、その武器……」
「一応、広い意味では『銃』と呼ばれるものよ」
布束はそう助言した。彼女は七実の数mの所まで歩いてきたのだ。
「そうですか、ありがとうございます。…って、布束さん危ないじゃありませんか。その、『銃』という物で殺されますよ?」
七実は怯えまくる兵の頭を膝蹴りで潰した。
「大丈夫よ。だって、敵はもうあなたが殲滅したじゃない」
そう、七実の周りには真っ赤な15体の死体と真っ赤な死体しかなかった。
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