過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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[sage saga]
2012/02/18(土) 04:31:03.31 ID:pWDs8SQR0
「あら、本当。うっかりしてたわ、いけないいけない」
七実はニヤリと悪く笑った。それで布束はまたもゾクリと背中を振るわせる。
布束は七実に対して恐怖と畏れの感情しか覚えなかった。
こんなことを言ったらおかしいのだが。七実は『惨い女』だと思った。いや、おかしくはない。これが正常な考え方なのだ。
自分を生きたまま解剖し、紙屑のように焼却処分しようとした彼らを、つい哀れんでしまうほどに。
(…………really stupid,何を言ってるやら……。2万人の“人間”をモルモットのようにしか思ってなかった人間が何を言ってるの、ばかばかしい。彼らも私も、同類じゃない)
布束は自分が持つ咎を見て、自分の憐みの心を嘲笑した。
さて、七実はふと、あることを考え出した。
「そういえば『銃』って『完成形変体刀十二本』の中にあったわね……。でも、こんなの刀じゃないし………」
指を小さな紅色の唇に当てて、う〜んと考えていた。
すると、隙あり、と一人の兵がどこからか躍り出た。マシンガンを乱射する。
「わあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
錯乱した兵(声が若いから20代前半だろう)は、マシンガンに装填された銃弾が空になるまで撃ち続け、カカカッと音が鳴るまで引き金を引いた。
銃弾が床を砕き続けたせいか、砂埃が兵の前の視界を遮る。
煙から何も音はしない。やったか。
「どうだぁッ!! 参ったかバケモノめぇ!! あはははははははは」
と、鬼でも狩ったかのように高らかに笑いだす若い兵。
そうしていると徐々に砂埃は晴れていき、段々と視界が晴れてゆく。
そういえば敵はどんな人間だったのだろう。女のように見えたが、さてどんな風に転がっているだろう。これは予想だが、紅い血と肉片を周囲に撒き散らして転がっているだろう。
兵はマシンガンについていたマガジンを取り外し、予備のマガジンを装填した。弾切れしたら付け替えろと訓練時代に叩き込まれた癖だった。
ついでにこれも癖で、マシンガンの銃口を死体が転がっているだろう場所を向ける。
ちょうど、砂煙が晴れた。
そこには、死体があった。――――――――――仲間の死体のみだったが。
「―――――――――――――――………………………ッッッッッ!?!?!?!?」
七実も布束の姿はいなかった。
(―――――――――どこだ!? どこに消えた!? どこだどこだどこだどこだ!?)
小さな…いや大きな錯乱状態だった。蒼白な顔でキョロキョロと上下左右を見渡す。しかしターゲットの姿の『す』の字もない。
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