過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]
2013/02/15(金) 20:56:35.09 ID:WQVl3/1X0
「ふぅ、美味しかったぞ」
「お粗末様でした。いやぁ、良い食べっぷりでしたね。作った買いがありました♪」
「まぁ、二日ぶりだからな。ずっと寝てたし」
七花は茶を啜る。七実と同じ緑茶を飲んでいる。
「そう言えば七実さん!」
「なにかしら、笹斑さん」
「あのですね、私、あの戦いを見て気になってたんですけど、どうして七実さんは『多重能力(デュアルスキル)』に成れたんですか?」
「でゅあ……何かしら、それ。―――まぁ、それは良いとして、私の言葉では何も言えないわ。何せ、あなたのご主人様にとっていい情報ではないもの」
「……………………」
笹斑は固まる。氷の像の様に固まる。
(バレてる。私が、この組織に入り込んだ工作員だって事がバレてるぅぅう……)
忘れていた。この怪物は相手の技を見て、また弱点も察知できる『見稽古』の他に、敵の精神状態を察知する『心情感知(ポリグラファー)』と、相手との精神の距離を調節できるそれに『心理定規(メジャーハート)』も持っている。
笹斑の考えている事は、川の流れの様に七実に流れているのだ。
(相手が悪すぎますよマスターぁぁあ。どうやって口説けと? どうやってこの人の安全性を証明しろと? 無理ですよ、マスター。ムリゲーですマジで!!)
「今思っている事を、そのままここで言ってあげましょうか? 確か、ばれているとか何とか。このお茶に変なお薬を入れなかったのは賢明です」
「へ、何のことですか?」
「右のぽけっとに、粉薬が三袋。ちょうど、七花と私と布束さんの分ですね」
「………………スイマセン、勘弁してください」
「なら、変な気を起こさないでくださいね」
「りょ、りょーかい……」
笹斑はチラリと、布束の方を見る。布束はじっとこちらを見たまま、黙って話を聞いていた。終始傍観者に徹するのか。
そのあと七花はいくつか話した後、
「で、姉ちゃんは何の用だ?」
と、再びこの質問をした。
「まさか、俺の様子を見に来ただけって事は無いよな」
「ええ、『微刀 釵』のその後と、私が貰った賞金の使い道と、私の今後の予定。それと絹旗さんの現状ね。前者三つは家族であるからと、絹旗さんの事は虚刀流当主であるから、が話す理由よ」
七実は順番に話した。
「まず、微刀の事」
「確か、姉ちゃんはいらないって言うからとがめにあげたんだっけか」
「ええ、あんな人形、私が持っていたら宝の持ち腐れも甚だしいわ。とがめさんに渡した方が、よっぽど為になるわ。
次は賞金の使い道だけど、私が優勝した分は運営に渡したわ。最初から『すくーる』の任務は、あの大会の警護と運営の補助と、“あのトーメントに優勝して、その賞金を運営に返す”事。それなら、運営は多額の賞金を出しても優勝してしまえば勝手に戻ってくるから損害は少ない。元々法外な大会だったし規則そのものがない。結局、一番儲けられるのが運営だった訳なのよ」
「へぇ、なるほどね」
「どのギャンブルも、最終的にはディーラーが儲かる事になっているのよ」
と、ようやく布束が口を挟んだ。
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