過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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931:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/04/02(火) 03:27:36.10 ID:2lbVeYvl0
狂犬は立ち上がった。砂埃に塗れた服に気付き、ぽんぽんと払う。


「それに、案外この方法は間違ってはいなかったと思う。この街の現状や、裏の情報を手に入れやすい。これを脅しの種に使えば、」

「なら、この学園都市の上層部がひっくり返るようなことはいくつか手に入れてるんだな?」

「ええ、二つ三つは」


狂犬はにやりと笑った。


「例えば、この学園都市には国際法で禁止されているクローン開発を軍用的にしているとか……ね。これを外の学園都市に敵対する組織に渡せば、この狭い檻ともおさらばよ」

「そうかい。逆に、この街に永住させてもらえるかもしれねぇ」

「………私は嫌よ、こんなしみったれた街」

「そう言うなよ。なかなか、面白いもんが多い街じゃねえか。餓鬼どもは何にでも興味持つしよ。前も大道芸でもしてみれば、結構人気が出たもんだ」

「…………私は、この街はどう考えても子供に気付かれずに弄んで、弄繰り回して、閉じ込める檻としか考えられないわ」

「……何でだ?」


蝙蝠は首を傾げる。

狂犬は学園都市が、学園都市の在り方が何より毛嫌いしていた。それが蝙蝠にはわからなかった。

なぜなら―――――――


「学園都市はね。最初から子供たちが、どれくらい強度(れべる)が伸びるのか、その子供には才能が無いのか、最初から知っていながら知らんふりをしているから」


―――――狂犬は知っていたのだ。素養格付(パラメータリスト) の存在を……。


それがのちに、学園都市に発生するある大暴動の種になることを、まだ彼女は知らない。

そして、あと、たった三日で、真庭狂犬が二千人から一人に減らされることになる事を、予想だにしていなかった。



初春飾利「あなたは何者ですか!?」真庭狂犬「通りすがりの、ただの忍者だが?」



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