過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」
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37:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 21:51:26.22 ID:WO2eriwB0
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窓から吹き込む澄んだ風を受けて、絆は大きく息をついた。
やたらと広い病室の隅に置かれたベッド。
その上に小柄な少女が、無数の点滴台に囲まれて横たわっている。
安堵の表情を浮かべている彼に、カルテを持った看護婦が近づいてきてそれを差し出した。
「エルパー指数は安定しています。少し体組織の崩壊が見られましたが、
許容範囲でしょう。生体レベルもレベル七十五まで低下していますが、
安定値に持ち越しました。上層に報告しますので、ここにサインをお願いいたします」
スーツの胸ポケットから万年筆を出し、慣れた手つきで彼はカルテにサインを書き込んだ。
小さく頷いて看護婦が絆の顔を見つめる。
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