過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」 part2
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160:nubewo ◆sQkYhVdKvM[sage saga]
2012/05/05(土) 12:52:58.81 ID:3zAMMc1ko

十分に及第点だろう。別に筋肉質な彼氏を求めてるわけじゃないし。
そういうところよりは、自分を大切にしてくれるかどうか、一緒にいて幸せかどうかの方が、よっぽど大切だ。

「じゃあ、抱きしめていいか?」
「うん……」

そのお伺いに、ドキンと激しく、胸が脈打った。
今からその素肌で触られるのだと思うと、頭がどうにかなりそうだ。
ベッドに腰掛けた吹寄に、そっと上条がキスをした。そして、肩を優しく押して、吹寄を押し倒した。
そしてその隣に自分の体を倒れ込ませて、上条はぎゅっと、吹き寄せを抱きしめた。

「うわ……」
「はぁぁぁ……ぁぁぁ」

深い溜息を吹寄が付いた。
だって、びっくりするくらい気持ちが良かったから。
別に体の特別なところを触られたわけじゃない。いつも通りに、ただ抱きしめられただけなのに。

「すげ……。制理の体、めちゃくちゃ柔らかい」

触れるとどことなくひんやりとしていて、だけど密着させるとする暖かくなる。
服を着たまま抱きしめ合うのと、裸で抱きしめ合うのは、全く意味が違うのだ。
それをはっきりと、二人は実感していた。
互いに絡まり合い、沈み込み合うような、そんな感覚。
体だけじゃなくて心まで深くつながったような感覚に、没頭していく。
相手の体を触ることしか考えられなくなる。
もっと触れ合う面積を増やしたい。擦り、撫であげたい。

「当麻の体は、安心するよ」
「え?」
「落ち着く……」

不思議な感触だった。質感としては硬い感触がする。皮下脂肪の量の違いなのだろう。
だけどそういう所よりも、大きい、という感じがするのだ。
上条自身は大きいほうではないし、自分も小さい方ではないので差はそんなにないのだが、
大きな手のひらに包まれるように撫でられるのが、ひどく安心感を誘うのだった。

「胸とか触っても、落ち着くのか?」
「それは……でもそうかも」
「え?」

知らない誰かに胸を触られたって気持ちよくはならない。
つまりは、上条が与えてくれる大きな安心感が背景にあるから、気持ちいいのだ。
もちろんそんなことは口に出せなくて、かわりに吹寄は胸を押し付けるようにぎゅっと上条にしがみついた。

「もっと、いろいろしていいか?」
「いいよ。何でもしていいよ」
「なんでも、って」
「あたしが嫌なことはしないって言ってくれたから」
「制理」



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