48:ブラジャーの人[saga]
2012/03/11(日) 01:03:13.64 ID:mJNfgIRa0
愛犬に待機を命じ、一方通行は打ち止めの手を引いて寝室へ入っていった。薄暗いので、少女が照明を点けようとしたが、それを制してベッドに座らせる。
ひと息ついて、よくよく彼女の姿を見れば、エプロンをしたままだったのでそれを脱がせた。
(この人がムードを気にするなんて、ってミサカはミサカは……、まさかの予感に緊張してみたり)
一方通行の口が開く……が、中々声が聞こえてこない。彼は頭を掻いた後、打ち止めを抱き寄せて、良い香りの髪に顔を埋めた。
そのまま、掠れた声で囁く。
「ラストオーダー…、俺と、……結婚してくれ」
「……うん。する」
「明日、籍入れに行くか」
「これでミサカも、『黄泉川打ち止め』だね、ってミサカはミサカは末永くよろしくお願いしますとお返事してみる」
打ち止めの表情は見えないけが、きっと、さっきのインデックスのように、輝く笑顔を浮かべてくれているだろう。
「……遅くなって、悪かったな」
「ふふ、ずーっとミサカにひっつき虫してるより、プロポーズする方が簡単じゃない?」
「俺にとっては、コッチの方がハードル高ェンだよ」
ボソボソ、ボソボソ。
二人だけにしか聞こえない愛の囁きは、ドアの外でブランカが寂しい鳴き声をあげるまで続いた。
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