過去ログ - 「――――心に、じゃないのかな?」3<br>
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99: ◆v2TDmACLlM[saga]
2012/04/04(水) 14:39:10.88 ID:DVX3XUy80




続く言葉に、僅かながら木山が眉を潜めた。
ただ、その余裕の笑みはまだ引きはがせない。

だから、浜面は武器を取る。
実力に関係なく誰もが持ち、誰にでも突き刺さる事が出来る見ない刃を。

浜面「なぁ、木山先生。アンタ、MARに探し物があったって言ったよな?」

言葉と言う武器を。

木山「あぁ、一人で走って行く君を見かけたのは、私が施設を抜け出す直前だったね」

侵入者がいた事は知っていたが、君だとは思わなかったよ。と木山が思い出した様にくすりと笑う。
多分、それはフレンダと二手に分かれたあの瞬間だったのだろうが、今はそんなものはどうでもいい。

追求するべきは、ソコではない。

浜面「体晶のファーストサンプル。もしかしてそれを探してたんじゃないのか?」

木山「……あぁ、そうだ。」

体晶。

暴走能力者から産み落とされた負の結晶。
麦野達が求め、そして手に入れられなかった貴重なアイテム。

何故手に入らなかったのかは簡単だ。自分達より先に侵入していた誰かが持ち去っていたから。

そして、その人物は当然浜面の知っている人物であることには違いない。

しかし、





浜面「みつからなかったんだろ? それ」


木山「……あぁ、見つからなかった」





その人物は、木山晴生では無かった。






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