130: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/03/19(月) 20:36:59.16 ID:qXboas7Oo
「あれ? 今の子だれ?」
爪楊枝の刺さったウインナーを持ったまま姉は聞いてくる。
「ああ、知り合いの知り合い」
その問いにモトハルは曖昧に答えた。
「そうなんだ。アンタ、女の子の知り合いいたんだね」
「悪いかよ」
「別に悪くないよ。お姉ちゃんは嬉しいぞ」
「ああそう」
「それより、ウインナー」
「いらねえよ」
「食べなさいよ。せっかくアンタの分ももらってきてあげたんだから」
「わかったよ」
「はい、アーン」
「ふがっ! 鼻の穴に入れるな!」
「あ、ゴメンゴメン」
「ったく」
ウインナーの油で汚れた鼻を拭きながら、モトハルはなおのことを考えた。
部活に所属しているのに弟や妹たちの世話をする少女。
(大変だろうな)
そして姉を見るモトハル。
(こっちは姉一人ですら持て余しているというのに……)
*
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