過去ログ - インデックス「当方に迎撃の用意あり」
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239:人の上に咲く花など[saga]
2012/05/12(土) 23:04:08.74 ID:3keTbGPj0

「私は、忘れられないから」


ポツリ。
に向かって語りかけるような角度で、インデックスはつぶやいた。


「あの時ああしておけばよかった、こうしておけばよかった。そういう後悔を、私は忘れられないはずだから。だから、その時々で絶対に後悔せずにすむ答えを、どんなに時間がかかっても出しておきたいの」

「……君の能力の根本を、一時とはいえ研究した身として言わせてもらえば、君の完全記憶能力の本質はあくまで『瞬間映像記憶』だ。映像の再生にともなって感情が想起されるなどということは、ない」

「うん、知ってる。だからこれは、私の気分の問題なの。あなたのことを知り尽くして、あなたを選べない決定的な理由を見つけたあとで、ふってやるの」

「そうかい」


くぐもった、皮肉げな笑い。
上条家を訪れたあの日以来、ステイル=マグヌスは本当によく笑うようになった。
それまでインデックスが見たことのなかった表情を、たくさん見せてくれた。

ただその中に純粋な、心の底からの笑顔がほとんど見当たらないことが、どこかしらインデックスの心に引っ掛かっていた。


「そんなことより、あなたの話を聞かせてほしいんだよ」

「話と言われても、何を話せばいいのやら。フリートークはあまり得意な方ではないんだけどね」

「昔の私と、あなたの話を」



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