過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」 2
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:
三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/03/27(火) 19:54:09.99 ID:+6h/+PqS0
少女は「信じられない」と言った顔で
絆をポカンと見てから、しばらくしてまた俯いてしまった。
絆は彼女の頭から手を離し、続けた。
「お前のことはこれから『圭(けい)』と呼ぼう。
名前だ。分かるな?」
「圭……? 私の、名前?」
繰り返した彼女に、絆は頷いてみせた。
「そうだ、名前だ」
「私に名前なんてつけても、
無駄です……どうせ私はすぐ死にます」
しかし圭と名づけられたバーリェは、
絆の言葉を、聞こえるか聞こえないかの声で、
早口に打ち消した。
「……何だって?」
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