過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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365: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:30:42.06 ID:ZBJljBKH0
その叫びは、まどかの胸をきりきりと締め付けた。
離別の苦痛。永遠の孤独。待ち受けるそれがまどかを苛んだ。
引き止めたい。一人は嫌だ。もう一度手を伸ばしてスゥを掴まえたい。
側にいてほしい。思いはどんどん募っていった。

けれどそれはできない。それは間違いなく、スゥの人間としての未来を奪ってしまうことだから。
漏れそうになる嗚咽を、呼び止めたくなる心を必死に押さえつけて。
それでも隠し切れない涙を、ぽろぽろとその瞳から零しながら、まどかは。

「……スゥちゃん。帰ったら、伝えてくれないかな。私の家族に、友達に。
 私、世界を守ったんだよって。頑張ったんだよ、って」

「そんな……嫌だよ、お別れみたいなこと言わないでよっ!」

「お別れ、だよ。これでお別れ。……ごめんね、スゥちゃん。デートの約束守れなくて」

だんだんと、スゥの存在が消えていく。
グランドフィナーレも、その輪郭がぼやけていった。
互いの声が遠くなる。もう、ほとんど聞こえない。

「でも……もし、スゥちゃんが…………そうしたら、いつか……えに、来て」

「何……聞こえない、聞こえないよ……まどか、まどかぁ…………」


そしてついに、グランドフィナーレの姿が消滅した。
小さく煌くまどかのソウルジェムだけが、置き去りにされて残っていた。


「まどかぁぁぁぁぁぁ!!……ああ、あ……ぁぁ」

慟哭の声も、もう届かない。


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