過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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366: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:31:10.01 ID:ZBJljBKH0
目が覚めると、そこには宇宙が広がっていた。
そよぐ風が頬を撫でる。よく見れはそれは宇宙ではなく、星空だった。
虚ろに伸ばしたその手は、確かに星空に向かって伸ばされていた。

呆然と辺りを見渡した。そこは静かな草原だった。
沈黙したグランドフィナーレがそこに佇み、その傍らにスゥは寝転んでいた。
その身体が人のそれであることに気付くのに、少なからぬ時を要した。

「………どうして、私だけが」

再び草原に身を伏した。ちくちくと刺さる草がどうにもくすぐったい。
けれど今は、そんなことも気にならないほどにスゥの心は虚ろだった。
何故、どうして。疑問ばかりが脳裏を駆け巡る。

「まどか。貴女は最後に……なんて言おうとしたの」

星空に手を伸ばし、問いかける。
当然、星空は何も答えてはくれなかった。
風がそよぐ音。それがただ虚ろにスゥの耳に響き渡った。
そんな中、たった一つだけそうではない声が聞こえてきたのだった。

「……随分と腑抜けたものね。一体何があったというの」

それは、聞き覚えのある声だった。
ぼんやりと目を開くと、そこには自分と同じ顔があった。

「暁美、ほむら」

最早今となっては、その存在にも何の疑問も感情も抱けない。
空っぽのスゥは、虚ろにその名を口にするだけだった。


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