過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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355: ◆HvWr2kWl99Dz[saga]
2012/05/03(木) 01:21:14.90 ID:ZBJljBKH0
なんとこの19話、ざっと数えただけで12万字近くに膨れ上がっていました。
ぶっちゃけ分割するべきだったかもしれません。
なんにせよ、これで終わりです。

投下します。


356: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:22:15.30 ID:ZBJljBKH0
バイドの能力によって生み出されていた、遥かなる異層次元。
26次元は、その核を為していたバイドの消失と最終波動砲の威力によって崩壊した。
崩壊した空間はそのまま通常空間へと投げ出される。けれど、そこは太陽系からは遥かに遠い場所だった。
恐らくそれは距離という意味でも、時間という意味でも。

以下略



357: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:23:14.16 ID:ZBJljBKH0
「じゃあ……勝ったんだ、私達」

「そうだよ、バイドはもういないんだ。スゥちゃん」

嗚呼。掠れた声が漏れるのを、スゥは堪えられなかった。
以下略



358: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:25:24.21 ID:ZBJljBKH0
「……終わったのね」

戦いの終結。それを実感し、マミは一つ大きく吐息を漏らした。
つい先ほどまでバイドとの激しい戦いを繰り広げていたのだろう、マミの駆るババ・ヤガーは
既に全身に無数の弾痕が刻まれ、その巨大な砲身は中ほどでひしゃげて折れていた。
以下略



359: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:26:04.18 ID:ZBJljBKH0
随分と時間をかけて集結を果たした魔法少女隊の面々へ向けて、再びマミが語りかけた。

「どうやら私達の知らないところで、バイドとの戦いは既に終わっていたようね。
 それ自体はいいことよ。散っていった仲間たちも喜んでくれると思う。
 ……でも、私達の戦いはまだ終わりじゃない」
以下略



360: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:27:11.75 ID:ZBJljBKH0
そして同時に、少女達の胸中にも沸々と怒りが湧き上がってきた。
そもそもにして、こんなところに自ら望んで来ているものなどほとんどいない。
誰もがその素質を見出され、強制的に徴兵されたような少女達ばかりなのだ。
その横暴に、その事実すら認めようとしない傲慢さに、黙っていられるはずなどが無い。
最早この場には、運命に翻弄されて膝を抱える少女などは一人もいない。
以下略



361: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:27:52.85 ID:ZBJljBKH0
「謝る必要なんか無いわ。……貴女達のその選択は間違ってない。
 きっと、それも勇気ある決断だと思うから」

どうしようもない不条理を、やるせない憤りを、吐き出しぶつけるのではなく、ぐっと堪えて飲み込んだ。
それはある意味、戦いを選ぶ少女達よりもずっと大人な選択であるかもしれない。
以下略



362: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:29:03.83 ID:ZBJljBKH0
「……あのね、スゥちゃん」

虚空を漂う二人。二人きりの時間はそこに無限にあった。
けれど、本当に無限にしてしまう訳にもいかなかった。
まどかには、スゥに話さなければならないことがあった。
以下略



363: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:29:52.71 ID:ZBJljBKH0
「ごめんね、スゥちゃんだけでもどうにか返してあげたかったんだけど……無理みたいなんだ」

「いいよ。まどかとずっと一緒に居られるんだから。人類はもう救われた。
 だったらもう、私はまどかが居てくれればそれだけでいいから」

以下略



364: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/03(木) 01:30:13.84 ID:ZBJljBKH0
繋いだ手と手が分かたれる。そして急速に、スゥの存在と身体が消失していく。

「何なの……まどか。まどかなの?」

それはまどかの転移にも似ていた。
以下略



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