過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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414: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/10(木) 21:25:06.78 ID:7AO1ihg40
「じゃあ……あたしはこのまま、ずっと普通に生きていけるってことなのか?」

「それは分からん。お前さんの話によれば、恐らくお前さんの身体を動かしている魔法の力は
 お前さんが生み出しているものではなく、願いによって与えられたものなのじゃろう。
 となれば当然、それが尽きてしまえば……どうなるかは、言うまでもあるまい」

「時間は、どれくらいあるんだ」

ぎり、と歯噛みして。男を睨んで杏子は詰め寄った。
どれだけの時間があるというのか、ある日突然動けなくなって、そのまま死んでしまうのではないか。

「それも分からん。お前さんがこの世界に舞い戻り、更に身体を得るにいたるまで
 そこには二つ分の願いが介在しておる。その分余計に魔法の力が残っておる、という解釈もできるが。
 実際それがどの程度のペースで目減りし、一体今どれだけ蓄えられているのか。それを知る術はない」

彼らの科学技術をもってしても、異星の技術たる魔法を完全に解析するのはまだ不可能であった。
その技術をもたらしたインキュベーターは、バイド戦役の末期から行方が知れていない。
そもそも新政府の方針により、魔法少女に関する全ての技術や情報が封印されてしまっている。
これ以上はどうにもなるまいというのが、男の考えではあった。

「明日か明後日か、それとも五分後か十年後か。それは我々にもわからん。
 ……だがまあ、そう気に病むことでもあるまい」

まるで何事もないかのように、男は杏子にそう告げるのであった。
当然人事ではない杏子は、男に掴みかかった。

「っざけんじゃねぇッ!人事だと思って、好き勝手言いやがって!」

それでも、男の笑みは崩れない。
多少締まっているのだろうか、その語る声はどこか苦しげではあるが。


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