過去ログ - ペルソナっぽい悪魔設定のシェアワでお話を書いてみたい人集まれ
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60:ほいッスる ◆2PnxfuTa8.[saga ]
2012/03/27(火) 06:29:07.10 ID:KBELfOe60
【ブギーマンは笑ってる 第五話「Hungry Spider」】

 ブギーは家に戻るとジャックにイヴィルベリルを預けて彫金師への依頼を頼んだ。
 彼はそれを請け負うとあっという間に出発した。
 午後からは急に天候が荒れ始め、あっという間に大雨になってしまった。
 ラジオでニュースを聞いたり地下室でまだクラインに世話を任せられない蟲の世話をしていたブギーは夜になるまでそのことに気づかなかったのだが。

「やれやれ……散々な日だった」

 自らの寝室で先ほどまで冷凍庫に入れていたウイスキーを飲みながらブギーはため息をつく。
 キンキンに冷えてとろみのついたウイスキーをこれまた表面が凍りつくほど冷えたグラスに入れて丸い氷を落としチビチビ呑むのが彼の好みである。
 実際、彼にとっては災難だった。
 やかましい旧友の訪問。
 無礼な新参悪魔憑きによる襲撃。
 告知の悪魔との邂逅。
 これだけ面倒な出来事が続けばさすがの彼も気が滅入る。

「はぁ……」

 ノックの音が響く。

「ブギーさん……いらっしゃいますか?」

「どうしたのですかクライン、何か話があるのでしたらお入りなさい」

「失礼します」

 扉が開く。
 中々賢く、礼儀作法もすぐに覚えたので、ブギーはクラインを気に入っていた。
 だからクラインの為にそこそこ立派な部屋を与え、クラインがそこで寝るようにしていた。

「どうしたんですかこんな夜中に?
 この家にはゴキブリも鼠も出ない筈ですが……
 育ち盛りですしお腹が減りでもしましたかね?」

「えっと、その、一緒に寝てもいいですか?」

「え?」

「一人で眠るのが怖いんです……雷がひどいし、朝あんなことがあったから」

 ブギーとしては断る理由はない。
 
「なるほど、では良いでしょう
 確かにこの家の防備は完璧とは言い難いみたいですし
 貴女が望むならば毎晩ここで寝ても良いですよ」

「え……良いんですか?」

「はい、ただ良いのですかね?男性の寝所に未婚の女性が訪れるというのはなんというか……」

「え?」

「……と思ったのですが私は今のところ女性だし貴女は子供ですからね
 まあそこらへんについても不問にしておきましょう」

 そういえばそうか、とブギーは思う。
 今自分の体が女性のものだからクラインも抵抗感が薄いのかもしれない。
 興奮を感づかれないのもこの際丁度いい。


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