過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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309: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/06/19(火) 02:10:14.77 ID:cA/hk6mBo

 マミは愕然とした。
 膝から力が抜け、床にへたり込む。
 自分がよりどころとしていた勇気が、純粋だと信じた想いが、その実エゴにまみれているかもしれない。
そう気付いて、心が激しく揺さ振られた。

 まるで泥沼から抜け出そうと握り締めたロープが、泥よりも遥かに穢れて悪臭を放つ汚物であったかのような。
 そして、気付けば触れた全身までもが穢れ、身体がグズグズと腐り落ちていくような。
 
 それほどまでにマミは"勇気"を信じ、希望を託していた。
 それが偽りだとしたら、もう何を信じたらいいのかもわからなかった。 

「どうしたんだい、マミ」

 混乱の最中でキュゥべえの声も届かなかった。

――こんなこと、如何に彼が不審で、私が不信を抱いていようが、言い訳できる行為じゃない。
 新しい友達ができたからって、数年来の関係で、しかも命の恩人に後足で砂をかけて他人に乗り換えようとしている。
 まるで、古くなった服を想い出と一緒に捨て去るみたいな感覚で。

 これが……私の本性……?
 本当の私?
 本当の私は、どこまでも臆病で、寂しがり屋で……卑怯で、狡猾で、矮小な人間――




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