過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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488: ◆ySV3bQLdI.[sage saga]
2012/08/07(火) 02:44:40.86 ID:fZ6/9zuSo

 チラリと見ると、命は両手を合わせて熱心に謝っている。
 さやかは暫くして顔を上げ、カップの紅茶を啜ると息をついた。
命の持つ穏やかな雰囲気、茶目っ気のある仕草に毒を抜かれてしまった。
まぁ、まどかなら余計なことは喋っていないだろう。主に、さやかの彼への気持ちとか。

「ね、良かったらその彼の名前、教えてくれない?」

 さやかが機嫌を直すと、命は妙なことを尋ねてきた。

「え、どうして……」

「私もね、ヴァイオリンにはちょっと詳しいのよ。
将来有望な子なら知ってるかもしれないし、知っておきたいの。後々の為に」

 確かに恭介はコンクールで賞も貰っている。
新聞にも載っているし、詳しい人なら知っていてもおかしくないかもしれない。
そうでなくても、恭介の名が売れるなら悪い気はしなかった。

「上条……恭介、ですけど」

 だから、さやかは問われるままに答えた。
悪い人ではなさそうだし、名前くらいならいいかと、答えてしまった。

「上条君……か。なるほどね」

 彼女は何かを確かめるように何度か頷く。口元には薄い笑みが貼りついていた。
 思えば、この時から薄々怪しさを感じてはいたのだ。
 命はおもむろに自分の鞄を膝の上に乗せて探り、一枚の紙を取り出した。



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