過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
1- 20
493: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/08/07(火) 02:55:48.95 ID:fZ6/9zuSo

 食後、紅茶で口の中を洗いながら空を見上げた。
 昼間は快晴だったのに、今は黒い雲で覆い尽くされている。

「一雨来るかもしれないわね……」

「そうですねぇ……天気予報どうだったかなぁ」

 命の呟きに答え、紅茶を飲み干す。
 急がないと、途中で雨に降られることになりそうだ。
命に挨拶をして帰ろうと、テーブルに放置していた楽譜に手を伸ばした瞬間。 
 
「夜――それも雨の夜は危ないわ。
あなたも気を付けないと、彼みたいに事故に遭ったら大変……」

 不意に命が言った。
 
「え……?」

 ビクンと、さやかの身体が固くなる。
 何の前触れもなく、和やかな空気が不穏なそれに変わる。
 今の忠告だけなら聞き流していただろう。
 だが、

「咄嗟にヴァイオリンを庇って、かえって手が重傷なんて可哀想だものね……」

 次の言葉は明らかに不審だった。
 何故、彼女が事故の詳しい状況を知っているのか。どう考えてもおかしい。
 しかし、まだ可能性は残っている。
 さやかは、命から目を放さず問う。どうか違っていてほしいと願って。

「夕木さん……ひょっとして、恭介のこと知ってるんですか?」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/567.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice