過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/08/07(火) 02:55:48.95 ID:fZ6/9zuSo
食後、紅茶で口の中を洗いながら空を見上げた。
昼間は快晴だったのに、今は黒い雲で覆い尽くされている。
「一雨来るかもしれないわね……」
「そうですねぇ……天気予報どうだったかなぁ」
命の呟きに答え、紅茶を飲み干す。
急がないと、途中で雨に降られることになりそうだ。
命に挨拶をして帰ろうと、テーブルに放置していた楽譜に手を伸ばした瞬間。
「夜――それも雨の夜は危ないわ。
あなたも気を付けないと、彼みたいに事故に遭ったら大変……」
不意に命が言った。
「え……?」
ビクンと、さやかの身体が固くなる。
何の前触れもなく、和やかな空気が不穏なそれに変わる。
今の忠告だけなら聞き流していただろう。
だが、
「咄嗟にヴァイオリンを庇って、かえって手が重傷なんて可哀想だものね……」
次の言葉は明らかに不審だった。
何故、彼女が事故の詳しい状況を知っているのか。どう考えてもおかしい。
しかし、まだ可能性は残っている。
さやかは、命から目を放さず問う。どうか違っていてほしいと願って。
「夕木さん……ひょっとして、恭介のこと知ってるんですか?」
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